人気Vチューバ―　「重大な契約違反」で契約解除　無断で別名義活動などで所属事務所「法的措置進める」

　音楽事務所「RIOT　MUSIC」は19日までに公式ツイッターを更新。YouTubeの登録者数27万人超を抱える人気Vチューバ―、芦澤サキと契約を解除したと発表した。

　「歌ってみた」などの動画で人気となり、総再生回数は9000万回を超える。同社ツイッターに掲載された文書によると、「重大な契約違反に該当する行為が確認されたため」としており、芦澤サキを担当するキャスト（文書ではA氏と呼称）との契約を11月17日をもって解除した。

　事務所に無断で別名義でのVTuber活動をしており、別名義のVTuber活動内で芦澤サキの担当キャストであると類推される行為をしていたほか、「当社が制作したカラオケ音源を無断で使用していた」ことも判明。

　同社は「このような行為は、当社との契約に明記された『無断で別名義でのVTuberとしての活動およびそれに類する活動を行ってはならない』という競業避止義務、秘密保持義務に明らかに違反し、また当社の権利・財産を侵害する違法行為であることはもちろんですが、何より、ファンの皆様および当社に対する、あってはならない信頼を裏切る行為と言わざるを得ません。そのため、遅くとも2022年8月以降、このような契約違反行為を続けていたA氏と、これ以上契約関係を継続することは難しいと判断し、この度、 契約解除に至ったところです」と説明した。

　契約違反行為、同社の権利・財産を害するとして、先方の代理人弁護士を通じてアカウント自体の削除を求めているほか「今後、当社顧問弁護士とも相談のうえ、必要な法的措置を進めていく予定です」とした。

　一方で今年9月にはA氏側から契約解除と引退の申し入れがあったが、話し合いが進まず、A氏が同社を批判する発信を行うなどトラブルがあったことも報告。同社は書面の中でA氏の発信を「これまで、芦澤サキ、ひいてはA氏の名誉、信用を守るべく静観を続けて参りましたが、この点でA氏の発言は完全に事実と異なりますので、ここで明確に否定させていただきます」とした。

　「芦澤サキ」名義のYouTubeチャンネル、SNSなどは今年12月31日をもってすべて削除し、非公開となる。