アニメ映画「かがみの孤城」の主演声優に新人・當真あみが大抜てき　1000人のオーディション勝ち抜き

「カルピスウォーター」のＣＭなどで知られる新人女優、當真（とうま）あみ（１５）が１２月２３日公開のアニメ映画「かがみの孤城」（原恵一監督）で声優に初挑戦することが２７日、分かった。２０１８年本屋大賞を史上最多得票で受賞した人気小説が原作で、１０００人以上が参加したオーディションから主人公役に大抜てき。當真は「本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました」と初々しく喜んでいる。

昨年７月に芸能界デビューしたばかりの新星が、話題作の主人公役で声優デビューを果たす。

「かがみの孤城」は、２０１８年に本屋大賞を史上最多得票で受賞し、累計発行部数１３０万部を突破した直木賞作家、辻村深月さんの同名小説の劇場アニメ化。学校での居場所をなくし、家に閉じ籠もっていた女子中学生・こころが、鏡の中の城で見ず知らずの中学生６人と出会う物語だ。

２１日に解禁された特報映像でこころの声が流れると、ＳＮＳ上では「イメージしてたこころちゃんの声そのまんま！」「声は誰なんだろう」などと話題に。そのみずみずしい声の持ち主が、１０００人以上が集まったオーディションで大抜てきされた當真だった。

地元・沖縄でスカウトされ、昨年７月、リクルートが１４年ぶりに制作する企業ＣＭでデビュー。今年１月期のＴＢＳ系「妻、小学生になる」でドラマ初出演して演技力が話題になり、４月には若手女優の登竜門である「カルピスウォーター」の１４代目ＣＭキャラクターに起用されるなど注目を集めている。

特報映像では、少し臆病なキャラクターの心情を声で繊細に表現しており、原監督は「無垢（むく）でまっさらな声や、言いたいこともなかなか言えないような辿々しさ、當真さんの今とこころの今がぴったり一致していて、こころは彼女だと思いました。こころを見つけました」と絶賛する。

原作の大ファンである當真は、「本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました」と感激。声優オーディションを受けるのは初めてで、「不安もありながら、こころちゃんと自分が似ているところがあると思ったので、どうしてもこころちゃん役を勝ち取りたいと思って必死に練習して挑みました」と振り返り「観ていただく皆さんに応援してもらえるような作品にできるよう頑張ります」と張り切っている。

◆ポスタービジュアルも解禁　主演声優とともに、ポスタービジュアルとメーキング映像も解禁された。ポスターは、孤城へとつながる鏡からこちらを見つめるこころが描かれている。當真のメーキング映像には、オーディションを受けている様子や、ヒロイン決定を告げられ、目を潤ませる彼女の表情が映し出されている。