『転スラ』『神達に拾われた男』『スライム倒して300年』スライム=ザコモンスターはもう古い？ 今見たい「スライム大活躍アニメ」3選

■倒され続けて300年、スライムの精霊が登場
　まずは冒頭でも紹介した『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』だ。もともとは森田季節氏が「小説家になろう」へ投稿していたライトノベルで、原作は2021年5月現在も連載中。

　いわゆる「転生もの」で、過労死したOLの相沢梓（あいざわあずさ）が不老不死の魔女アズサ・アイザワに転生する物語。アズサは前世でできなかったスローライフを満喫すべく、毎日スライムを倒して最低限の稼ぎを得ながら暮らしていたが、300年たった頃にレベルがMAXになったことに気づき、噂が広まって舞い込むトラブルを処理していくというストーリーだ。

　あらすじだけを見ると、スライムが活躍していないように見える。しかし、倒され続けたスライムの魂から「シャルシャ」と「ファルファ」という双子の精霊が生まれる。見た目は10歳程度の少女（実際は50歳ほど）で、アズサの養子となる。聡明でかわいらしい見た目から人気が高く、本作で中心的なキャラクターなのだ。

　シャルシャとファルファだけではなく、さまざまな種族のキャラクターが登場し、毎日を過ごす『スライム倒して300年』。ゆったりした気分で見られる作品なので、日常系アニメ好きにはぜひおすすめしたい。

■登場数はNo.1!生活にも役立つスライム
　続いて紹介するのは昨年10月クールに放送されたアニメ『神達に拾われた男』。原作はRoy氏による「小説家になろう」への投稿作で、こちらも現在連載中。HJノベルスより書籍版が10巻刊行されており、今年4月時点で累計発行部数250万部を突破した大人気作品だ。

　主人公はブラック企業に勤める社畜中年・竹林竜馬（たけばやしりょうま）。竜馬はある晩、就寝中のくしゃみで死亡してしまい、8歳の少年、リョウマ・タケバヤシとして異世界へ転生を果たすことに。神の加護を得て、森の中でひとり暮らしをしながら従魔術師（テイマー）としてスライム研究にいそしむリョウマが、後に街へ出て、テイマーギルド・冒険者ギルド・商業ギルドで大活躍するというストーリー。

　本作では、リョウマに使役される従魔として登場するスライム。しゃべることはないがリョウマの相棒のように描かれ、単なる魔物としての扱いはされないのが特徴。さらに、リョウマが従えるスライムには新種のスライムが多く、それぞれ便利な能力もあったりするのが面白い。たとえば、転生先でリョウマはホワイト企業のクリーニング店を開業するが、そこで役に立ったのが、どんな汚れも浄化する「クリーンスライム」の能力だった。他にはなんでも消化する「アシッドスライム」や、排泄物を処理する「スカベンジャースライム」など、生活に役立つスライムが次々と登場する。

　スライムが単なる戦闘でのザコ敵ではなく、生きていく上で欠かせない存在として描かれる『神達に拾われた男』。アニメの各話のサブタイトルにも「スライムたちとリョウマ」「スライムたちと清掃作業」「スライムたちとお嬢様の訓練」と必ずスライムが入るのが特徴だ。

■ついにスライムが主人公!チート級スキルで無双
　最後に紹介するのは、ついにスライムが主人公となった『転生したらスライムだった件』だ。スライムを扱う作品なら、本作は外せない人気作だろう。原作は「小説家になろう」で連載された伏瀬氏によるライトノベルで、アニメは現在2期にわたって放送されている。2021年4月からはスピンオフアニメ『転スラ日記』が放送されており、7月からはいよいよ本編の第2期第2部が放送予定だ。

　ゼネコン勤務の37歳のサラリーマン・三上悟（みかみさとる）が通り魔に刺されて死んだ、と思いきや異世界の洞窟でスライムのリルムとして生まれ変わるところからスタートする本作。もともと弱いモンスターのはずのスライムだが、転生した際に得たチート的スキル「大賢者」と「捕食者」の力を持っており、最強のスライムへと化け大活躍していく。

　もともと平和主義者で温厚な人間時代の性格はそのまま残っており、種族を越えて困っているものを助けるリムルがどんどんと仲間を増やしていき、ついには魔物たちのためにジュラ・テンペスト連邦国を設立。魔王や竜などを相手に、国や種族をめぐるストーリーが展開される。

　本作でのスライムの活躍は、言わずもがな主人公のリムルである。強力なスキルを使いこなすだけでなく、さまざまな種族の魔物たちがリムルの人柄にひかれて集まっていく。サラリーマン時代の豊富な知識を生かして国力を高めていく姿も見応え抜群。

(一部略)